私が選ぶ...コラボ曲 10選!!
これまでのJ-POPでは、数多くのコラボレーション楽曲が存在します。コラボの名曲に必要な要素は何か。いつも考えています。楽曲の良さ、相性、時代性など多くの要因があると思います。思いつくままに私の人生に影響を与え強く印象に残っているコラボ曲を、独断と偏見で10曲をセレクト!!
#1
夏の終りのハーモニー (井上陽水・玉置浩二)
1986年のシングル曲。安全地帯のデビュー前に陽水さんのバックバンドを努めていたのは有名な話ですが、その二人がコラボして発表した楽曲。まろやかな陽水さんの歌声とハリのある玉置さんの歌声が溶け合って素晴らしい作品に仕上がっています。まさに夏の終わりに聴きたくなる一曲。美しいメロディー、情緒あふれる言葉の数々。神宮球場でのライブ映像はその雰囲気を存分に醸し出しています。お二人の力作かつ名曲。
作詞:井上陽水 作曲:玉置浩二
#2
今だから (松任谷由実・小田和正・財津和夫)
1985年の三人のコラボシングル曲。レコード盤発売のためCD化されていないのが極めて残念。いつの日か、CDか何かが発売されるのを熱望しております。昔録音したカセットテープが擦り切れそうです。大好きな一曲。ユーミンぽい所を小田さんが、小田さんぽい所をユーミンが書いていたりしているようです。リズミカルでテンポのいい楽曲。"教授"こと坂本龍一さんが担当したアレンジも洒脱。3人の声がそれぞれ個性的に輝いており、歌詞の"歌い分け"のバランスが絶妙。サビの切り裂くような高音にも身震い。才能が結集しています。豪華の一言。
作詞作曲:松任谷由実・小田和正・財津和夫
#3
LOVERS LUCK (杉山清貴&大橋純子)
1997年のシングル曲。カップリングにはそれぞれのソロバージョンが収められています。突き抜けるような杉山さんのハイトーンクリスタルボイスは絶品。声量が半端ない純子さんのクオリティの高い歌声。両者が見事に融合していて、初めて聴いたときには鳥肌モノでした。ポップス系バラードですが、二人の掛け合いも見事。大人の実力派シンガーの夢の競演。
作詞:田口俊 作曲:佐藤健
#4
奇跡の地球 (桑田佳祐&Mr.Children)
1995年のシングル曲。地球と書いて『ほし』と読ませていて、チャリティーソングとも言えます。「Act Against AIDS 1995」のテーマソング。 硬派な内容を想起させる力強い楽曲です。桑田さんと桜井さんのオリジナリティに溢れた歌声が、お互いにお互いを邪魔しないバランスの良さ。メロディーラインの展開も桑田節全開です。
作詞作曲:桑田佳祐
#5
雨に濡れて (ZYYG,REV,ZARD&WANDS)
1999年のベストアルバム。シングル曲をはじめアルバム収録曲も含め名曲揃い。流れるような展開で楽曲が進んでいき、聴き終わったときには、その才能の神髄に触れていたのだと実感しました。名盤。アップテンポの楽曲で、疾走感漂うナンバー。同系列のグループとのコラボで、贅沢極まりない感じ。歌声が心地よくアレンジもオシャレで完成度の高さに唸ります。特に坂井さんの歌声は透明感にあふれ、美しく張りのある高音を自在に操っている感がありますが、ホントの魅力は低音部の歌唱にあるのではと思わせるほど響いてきます。魅力的な楽曲。
作詞:坂井泉水・上杉昇 作曲:栗林誠一郎
#6
ロンリー・チャップリン (鈴木聖美 with Rats&Star)
1987年のシングル曲。ラッツ&スターのボーカル鈴木雅之さんと姉の鈴木聖美んによるコラボ楽曲。R&Bのテイストを十二分に堪能できる一曲。お二人の似通った声質が、この楽曲をさらに雰囲気のあるモノにしています。リズム・テンポも洒脱な楽曲。
作詞:岡田ふみ子 作曲:鈴木雅之
#7
BE MY BABY (COMPLEX)
1989年のシングル曲。元BOØWYのギタリスト布袋寅泰さんとロックシンガー吉川晃司さんとのスペシャルユニット。今では俳優としても大活躍されている吉川さんの歌唱スタイルは、とくかく格好良かった。布袋さんのメロディーワークも目を見張るものがあり、当時TVで流れていたPVの映像が頭に浮かんできます。突然のユニット発表だったので驚いた記憶があります。リズミカルに進行していく旋律と強烈なサビは超一級品。
作詞:吉川晃司 作曲:布袋寅泰
#8
思い出す度 愛おしくなる (稲垣潤一&辛島美登里)
2011年のシングル曲。「クリスマスキャロルの頃には」などの名曲の数々を歌唱してきた稲垣さんとシンガーソングライター辛島さんとのデュエット楽曲。辛島さんの「サイレント・イブ」は有名。稲垣さんの独特の歌声は低音から高音まで幅が広く、耳馴染みがいいです。辛島さんの硬質的なハイトーンも魅力的。メロディー展開もごく自然と盛り上がりをみせてサビを経由しての着地点は落ち着きを与えています。
作詞:秋元康 作曲:三井誠
#9
ふたりの愛ランド (石川優子とチャゲ)
1984年のシングル曲。「SAY YES」など数多いヒット曲を持つCHAGE and ASKAのチャゲさんと、歌唱力の高い実力派シンガーの優子さんとのコラボ曲。何といっても『夏』の定番ソング。サビでのリズミカルなテンポはそれだけでウキウキした気分にさせてくれます。チャゲさんの名曲と言えば「終章 (MEMORIAL VERSION)PR」~エピローグ~が真っ先に思い浮かぶ。歌番組での歌唱したのを観た際に、不覚にも涙。名曲。チャゲさんの優しさが滲み出ています。
作詞:チャゲ・松井五郎 作曲:チャゲ
#10
世界中の誰よりきっと (中山美穂&WANDS)
1992年のシングル曲。ダブルミリオンを記録。華やかな高音のイメージの楽曲ですが、意外と低音域が多く、サビの入りは下がっていくメロディーライン。終盤に高音へのジャンプがありますが、その高低を見事に歌唱しています。また控えめながらも安定したバック歌唱は、歌唱力抜群の人気ロックバンドボーカリストとしての本領発揮。アレンジも輝いてる感があり、楽曲としてのクオリティの高さはピカイチ。お気に入りの一曲。同年の恒例の年末歌合戦に出場した姿が印象的。大きめの帽子が可愛いすぎ。過去の楽曲でもよく帽子を被っていた印象ですが、とてもよく似合います。
作詞:上杉昇・中山美穂 作曲:織田哲郎
★
たとえば (さだまさしwith小田和正)
2007年の音楽番組でお二人が共作した楽曲。放送時の音源を収録しています。ピアノのイントロから名曲の予感。静かに語り掛けるように始まります。暖かみのある優しい歌声は、ニ人組みデュオのデビュー時から変わらず魅力的。かたや硬質かつ強烈なハイトーンも心地よく響き渡っています。お互いの声がお互いを邪魔しないところが上質かつ秀逸。静かな終わり方が、余韻を充分に感じさせてくれます。作家としても才能を発揮しておられますが、深みのある語り的歌詞の言葉力が輝きを放っています。お二人の力作かつ名曲。
お二人の曲作りの際の映像は、とても興味深く拝見しました。充分すぎるほどのキャリアのあるお二人が、本気でアイデアをぶつけ合いひとつの作品を作る、その"エネルギー"たるものは凄いと率直に思いました。久しぶりにゾクゾクしたことを思い出す。感動。話し合いながらテーマを決め、さださんが書いた詞に二人で直しながらの共同作業に惹きつけられました。
(一部敬称略)
コラボ楽曲
ここまで書いてきて思いました。挙げればキリがない!!!
『コラボ=共演』という私の定義で挙げてきましたが、例えば、作詞作曲を一緒にやる「共作」、どちらかが作詞作曲した楽曲を一緒にやる、他のヒット曲を二人でカバーして歌うなど、人によって「コラボ」の意味合いは異なるのかもしれません。どういうパターンにしろ、シンガーが一緒に一つの楽曲を歌唱することに変りはないと思っています。
お互いがお互いの良さを消し合わないことが大切。共演することによって、それぞれの魅力がより輝いてくるとコラボの成功といえると思います。そうした楽曲を選んで挙げてきたつもりですが、いかがでしたでしょうか。他にも沢山のラボ楽曲が存在しますが、やはり聴くだけでワクワク感があります。これからも素晴らしいコラボ楽曲が生まれてくるのを期待しているところです。