信託銀行の遺産整理業務を語る!!
はじめに
ここでは、相続に関わるサービスについて実体験談をもとに書いていきたいと思います。
信託銀行のサービスのひとつに、「遺産整理業務」というものがあります。相続が発生した時に、通常は税理士事務所や司法書士事務所と個別に手続きすると思いますが、このサービスでは、窓口が信託銀行ひとつで済みます。
時間がとれない人などは利用するのも一つの手です。ただ、コスト面でいえば個別に各々の事務所に依頼したほうが安いとは思います。信託銀行に依頼すると、最低でもおおよそ100万円くらいの事務手数料がかかります。それに加えて税理士事務所・司法書士事務所への支払いも発生します。金銭的に余裕があり時間がなく、やりとりする窓口を一本化したい人に向いているかもしれません。
遺産整理業務のサービス内容とは
私の場合、メガバンクの信託銀行に依頼しました。そこで、振り返りつつその処理内容を綴りたいと思います。サービスの流れとしては以下のとおり...
- 相続人・財産の確定(私)
- 申込書の取り交わし(私)
- 委任契約書・覚書の締結(私と信託)
- 遺産整理対象財産の確定(信託)
- 対象財産目録の作成・交付(私と信託)
- 遺産分割協議(私):信託による必要な知識・情報等判断資料の提供有り
- 遺産分割協議書の作成(私と信託):信託による作成する際のサポート、遺産分割手続きの代行有り
- 手続内容指定書の受領(私)
- 財産の名義変更等(私と信託と司法書士):事務の代行有り
- 顛末報告書の作成・報告(信託)
- 遺産整理報酬等の支払い(私と信託):実際は相続資金から差し引きで手続きを行う。
- 司法書士へ交付する書類取り纏め及び取次ぎ(信託)
いろいろな手続がありますが、信託銀行の指示どおりに動けば全く問題ありません。以下に回顧録を記してみます。
6/14
- 口座のある銀行の支店に連絡して、そこの支店で信託銀行の支店と契約することの予定を決めた
- 来店の際に用意する物の案内書を郵送で受け取った(固定資産税の納税通知書・認印(通帳分)・相続人全員の住所、TEL・戸籍謄本・相続人の本人確認資料)。
- 支店2Fで信託銀行の支店担当と面談。銀行への同意書に署名。準確定申告と今年の確定申告の処理を依頼
- 財産目録(私の作成)・お客様相談シート、信託への委任状を渡した。
6/25
- 自宅に信託銀行の担当者が来た。いろいろと説明を受けた。申込書を記入して渡し、提出用の覚書・契約書を受取った。
6/26
- 印鑑証明書を人数分、市民センターで取得しに行った。
6/27
- 自宅に信託銀行の担当者が来た。署名した覚書・契約書を渡し、故人のキャッシュカードにはさみ入れ通帳を渡した。
6/31
- 司法書士から、相続関係連絡図を受け取った。
7/3
- 覚書・契約書を受け取った。
8/23
- 自宅に信託銀行の担当者が来た。遺産整理対象財産目録暫定版を受け取った。土地、家屋の登記は区画整理中のためとれないとのこと。次回は税理士とともに来宅するとのこと。遺産分割について、こちらで協議し大枠が決まったら信託銀行の担当者に連絡することとなった。相続対象は死亡日時点のものであり、その後の発生利息等は死亡日に遡及するとのこと。
9/1
- 残高証明書、遺産対象目録確定版、目録承認書を受け取り、署名実印して郵送した。
9/7
- 区画整理完了との連絡が来た。
10/1
- 自宅に信託銀行の担当者が来た。税理士は都合により来れなかったとのこと。遺産分割協議書〇通、振込先指定書〇通を受領。遺産分割協議書は土地の名義変更に関係法務局で使用とのこと。家財一式の額、故人の財布現金(ゼロではおかしいため:\7万位?) 債務控除は入院費、葬儀費用、固定資産税(1/1現在の支払義務者)等の確定が必要とのこと(相続財産全体からの控除となるとのこと)。 近いうちに税理士連れてきます、10月中完了は難しそうとのこと。
10/4
- 遺産分割協議書1通を信託銀行の担当者へ郵送した。
10/10
- 司法書士への委任状・見積書を受け取ったので、委任状に署名実印して郵送した。
10/22
- 自宅に信託銀行の担当者が来た。税理士さん2名来宅。持参された財産評価一覧(第1回)をもとに、説明を受けた。公共料金等は死亡日までの日割計算をして計上するとのことで、領収書等を渡した。小規模宅地特例は、適用を受けた方が税金が安く済み、デメリットはないとのことなので、お願いした。車の減価償却は6年でゼロ。但しゼロにはできないため、1円もしくは中古市場価格を適用するとのこと。
11/15
- 法律事務所から書類を受け取った。(登記完了報告、請求書、登記登録情報通知、登記簿原本、書類受け取り確認書等)
11/29
- 自宅に信託銀行の担当者が来た。金融機関の手続完了報告(遺産整理顛末報告書暫定版、遺産整理対象財産計算書、相続資金配分表)を受け取った。すぐに換金可とのことだったが、急がないと伝えた。次回は、相続税額、税理士報酬、遺産整理顛末報告書暫定版、相続資金配分表の確定版を税理士とともにもってくるとのこと。最終回は、完了報告とともに、預かっているものの返却等だとのこと。
12/3
- 電話で今後のスケジュール感を尋ねたところ、後日、暫定相続税の税理士からの説明、通帳等の預かっている物の返却 最終回は別途調整とのこと。その後は郵送でのやりとりになるとのこと。➝完成版郵送➝押印して郵送という流れとのこと。
12/6
- 信託銀行の支店応接室にて、税理士さんから相続税額の報告、信託の担当者さんから税理士報酬、遺産整理顛末報告書暫定版、相続資金配分表の暫定版の説明、信託の担当者さんとの最終回は、自宅にて行うとのこと。
12/18
- 税理士さんから相続税申告書等の最終版書類一式を受取ったので、確認し押印して郵送した。
12/25
- 税理士さんから税務署への申告書の提出完了メール。後日、控えと添付資料を送るとのこと。後日、相続税申告ファイルを受け取った。司法書士さんから「登記識別情報(昔の権利証)」を指定郵便で受け取った。
この年は、土地区画整理事業の登記と重なってしまい一時登記の変更が滞ってしまいました。これがなければ、もう少し早く全てのモノが完了していたと思います。
信託銀行が専門家に依頼する事項
1.司法書士
- 戸籍謄本・改製原戸籍謄本等の取得、相続人関係図の作成
- 不動産登記簿謄本の取得
- 不動産の所有権移転登記(相続登記)
2.税理士
- 準確定申告手続
- 相続税の申告手続
- 税務申告手続は、遺産整理業務の対象外のため、実際には直接の個別やりとりが発生
実際には、司法書士・税理士への直接支払行為は発生しない(遺産分から信託銀行が支払行為を行う。相続税の支払いも同様)。
まとめ
自分で処理しようとする場合には、自分で税理士と司法書士を探すことになります。どこの事務所がいいのか、よく分かりませんでした。また、あまり時間的余裕もない環境かつ度々出向くのも億劫でしたので、信託銀行に依頼したわけですが、結局、税理士事務所と司法書士事務所に行くことはありませんでしたので、心身ともに疲弊していた私には良かったと思います。この数年後、親戚で自分で全て処理していた人がいたのですが、出向くことも多かったようです。でもそれも事務所次第かなと思います。今回の備忘録では、かなり端折って書きました。実際は途中途中で電話やメールでのやりとりや、郵便のやりとりもあったと思います。総じてワンストップでできるメリットはありそうだというのが結論です。一考の価値あり。
- 長い間 ~キロロの森~ (kiroro)
1998年のオリジナルアルバム。インディーズ時代も含めたシングル曲、今回のアルバム収録曲といった初期の楽曲が、キラ星のごとく収められています。お二人のエッセンスに触れる感じ。まろやかなハイトーンが心地いい。初々しさと完成度の高さを感じる名盤。
1998年のメジャーデビューシングル曲。高音域を軽く伸びやかに出す歌唱力の高さに驚きました。想いを寄せる気持ちを、瑞々しい歌声で切々と歌唱しています。純な気持ちを思い起こさせるメロデイーライン。サビの歌詞は、多くの人の共感を呼ぶであろう表現で埋め尽くされ強く魅かれます。メロデイーとボーカルの歌声の色合いが輝いていました。
地方へ転勤していた時の楽曲なので、当時の仕事仲間の顔が目に浮かんできます。昔何かの番組で、ラジカセで多重録音して曲作りすると言って再現していたところを見た記憶があるのですが、まさに"才能のかたまり"。この楽曲のもつテイストが好きなのです。