TOP > 小田さんの魅力 > 2001-2021クリスマスの約束の感想コラム

『クリスマスの約束』を観た感想コラム!!
2001-2006

作成日:2021.02.01
All written by ©masalifeclub

ギター

なお、ここに記載された内容による一切の責任を負いかねますのでご了承ください。


クリスマスの約束2001

ここから始まった...

紺のニット帽と明るいグレーのセーター、黒のズボンで登場。


1982年のオフコースのシングル曲。ソロのアレンジでのこの楽曲は、保険会社のCMで流れていました。ピアノの弾き語り。小田さんの硬質な高音が暗闇を切り裂いていきます。ストリングスの音色が哀しく切ない。ピンスポのライティングがシルエットを浮かび上がらせ、独特の雰囲気があります。サビでのアップに近寄るアングルが印象的。私の琴線に触れました。この楽曲は、時を経るにつれて、オフコースバージョンから大きく変わっていったものの一つだと思います。アレンジや歌い方、意味合いなども、当時のバージョンとは違う色合いを放っています。トリプルミリオンを記録した2002年のアルバム「自己ベスト」に収録。
そしてこの番組を始めるにあたって作ったテーマ曲「この日のこと」。多くのアーティストが参加してレコーデイングしてくれた様子。

ピアノ

★随所に、番組構成が固まるまでの小田さんサイドとTBSサイドとの打ち合わせの様子がカットインされていました。

アーティストたちへの手紙

TBSから現在あるものとは違う音楽番組をやらないかとの打診を受けた小田さん。独自に7曲を選びそのアーティストへ番組参加のお願いの手紙を書く。手紙の中で、

・・・・・・この国で僕らのような音楽をやってきたものにとって、今大切なことは一体何だろう、で思ったのです。同じ時代を生きて、音楽を作って来た人たちを認め、愛し、尊敬することなのではないだろうかと。・・・・・・

~番組内での小田さんが書いた手紙から一部抜粋引用~

と語りかけ、一緒にステージに立って欲しい旨を伝えた小田さん。しかし7人すべての出演が叶わず、一人で歌うことを決意。サザンオールスターズの楽曲は2曲、そして手紙は出さなかったようですが、泉谷しげるさんの楽曲を歌唱・演奏しましたので、計9曲をカバー歌唱・演奏しました。

この番組では、"手紙"が重要な要素となっています。気持ちを伝える手段として、ネットの発達した現在ではメールなどで相手とやりとりすることができます。しかし重要な場面、真摯な気持ちを伝えるには、やはり手紙の"重さ"が不可欠だと思うのです。そして、この番組を"手紙"で始めた小田さん。アーティストのみなさんも"手紙"で返信しています。ここぞという時には手紙がいいなと改めて思う今日この頃です。

カバー歌唱・演奏


  • 夜空ノムコウ (SMAP)

1998年のシングル曲。彼らの代表曲の一つです。小田さんのピアノでの歌唱・演奏。間奏の口笛がたまらない。サビからあたる照明のピンスポが幻想的で、この楽曲の良さを引き出していて、素晴らしいの一言です。これ以降の番組を見続けてきて思うことがあります。それはシンプルな舞台セットに対して、より効果的に視聴者や観客に魅せようと奮闘しているTBSのカメラスタッフさん、照明さん、音響さんなどの気概です。往年の音楽番組「ザ・ベストテン」の時代からそうですが、微に入り細に入るカメラワークや効果的に魅せる照明技術の高さは健在で、TBSさんのオリジナリティを感じることができます。


2000年のシングル曲。ダブルミリオンを記録しました。TBS系番組「ウンナンのホントコ!未来日記Ⅴ」の主題曲でした。また「未来日記Ⅲ」ではサザンオールスターズの「TSUNAMI」が主題曲であり、こちらもダブルミリオンの大ヒットを記録しています。当時リアルタイムで見ていて、どちらの曲も聞いた瞬間から"いい曲だなぁ"と思った記憶があります。ギターソロでの歌唱・演奏。真正面からのカメラアングルは新鮮な感じがします。福山さんの柔らかい声質とは対照的に、硬質な小田さんの声によるこのカバー歌唱は、オリジナルとはまた違った魅力を放っています。
小田さんの手紙に対する福山さんの返事の手紙。この曲を選んでくれたことへの感謝、出演できないことへのお詫びが、率直な文体で語られていて、福山さんの誠実さや優しさが滲み出ているような気がしました。


1978年のデビューシングル曲。当時この曲を聴いたときは衝撃的でした。あまりにも有名なサビのフレーズの繰り返しをCMで聴いた時の強烈さは、今なお私の中に染み込んでしまっています。ギターでの歌唱・演奏。テンポが速く言葉数も多い桑田佳祐さんの独特の歌詞を、ギターを弾きながら一生懸命に、でも楽しそうに歌唱する小田さん。左右に揺れながらその姿を捉えるカメラアングルが、私に高揚感をもたらしてくれました。
デビュー時から完成されていたと振り返りつつ、桑田さんの製作した映画のトーク。小田さんも過去に「いつか どこかで」(1991)、「緑の街」(1997)と2作品を制作していますが、3作目があれば見に行きたいと思っています。


  • 真夏の果実 (サザンオールスターズ)

1990年のシングル曲。桑田佳祐さんの初監督作品「稲村ジェーン」の主題曲。ギターでの歌唱・演奏。桑田佳祐さんのバラードは独特の哀愁を感じさせますが、小田さんの硬めの高音もまた切なく聴こえてきます。湘南生まれの私にとっては、映画の印象が強く、この楽曲を聴くといろんなシーンが思い出されます。桑田さんの作る楽曲は、ノリのいいロック系のものから、聴かせるバラード系のものまで幅広く、その才能に驚かされます。どちらも大好きです。
どちらかというと、こちらの楽曲の方が好みだという小田さん。


★初めてのTBSとの打ち合わせは、凍り付くような雰囲気。



1973年の荒井由実時代のアルバム「ひこうき雲」収録曲。明るい曲調の楽曲も素敵ですが、こうしたマイナー調の楽曲こそユーミンさんの真骨頂なのではないかと思ったりします。瑞々しい歌詞に切ないメロデイー。ピアノでの歌唱・演奏。サビでの哀しげな表情を捉えるカメラアングルが、私を楽曲の世界に引き込んでいきます。遠めのアングルからグランドピアノと小田さんを捉える構図が素敵です。頭上から小田さんの右後ろへ流れ込むカメラワークがこの楽曲の世界観にマッチしている感じでした。大サビでの一段上に上がる小田さんの高音の声は強烈無比。心が震えました。
昔、同じレコード会社にいたことがあるとのこと。

★TBSスタッフとの打ち合わせで、自分の音楽人生について...

・・・・・・最後の締めの段階に入っているということもあって、もっとみんなとやるべきだったんじゃないかと、そこで生まれるものがもっといっぱいあるんじゃないかととっても思うから、こんなこともやるようになったわけで、これ以降は俺、絶対何があっても誰のどんな小さなことでも、やろうと思うわけ・・・・・

~番組内の小田さんのコメントを引用~

と語る小田さん。これまで"孤高の人"というイメージがあったのだが、この言葉は小田さんの決意の表れだろうと思う。


  • 春夏秋冬 (泉谷しげる)

1972年のシングル曲かつ代表曲です。(泉谷さんには手紙は出していません。)ギターでの歌唱・演奏。小田さんのストレートな硬質な声質が、泉谷さんの骨太の歌詞をより一層際立たせていると思います。暗めの空間の中での小田さんへのライティングが光と影の効果的な構図を映し出し、私の心に迫ってくるものがありました。泉谷さんといえば、私の中では俳優さんとしてのイメージが強くあります。

フジテレビ系ドラマ「Dr.コトー診療所 スペシャル・エディション DVD-BOX」での漁労長役や、こちらもフジテレビ系ドラマ「めだか」での花屋を営む不器用ながらも優しい父親役などが思い起こされます。いい味を出していました。また1993年の奥尻島地震を受けてのチャリティーコンサート、翌年のチャリティーコンサートを企画し、小田さんや多くのアーティストが参加したことを思い出します。熱くて優しい人だと思っています。
この楽曲を初めて聴いたときの衝撃を語っていた小田さん。


1979年のオフコースのシングル曲。オフコースの名を一躍世間に認知させた大ヒット曲です。ギターの弾き語り。サビの言葉3連発は、それぞれに感情を変えての歌唱が見事で感激しました。切ない表情を長めに捉えるアップのアングル、よかったです。サビからのスライドしていくカメラワークが格好いい。

この曲を聴くと思い出すのが、TBS系ドラマ「3年B組金八先生 第1シリーズ」の第20話です。3B生徒の沢村正治が自宅に帰宅してからのシーン。最後までセリフが一切なくとても長い演技でした。ここで「さよなら」がフルコーラス流れ、沢村の心情を効果的に表現していて非常に見応えのある場面。強烈に印象に残っています。

★TBSとの打ち合わせ。誰も出てくれなかったことがこの番組のテーマだという小田さん。それでは番組にならないというTBSサイド。それでも言葉を尽くし議論を重ね、お互いに着地点を共有したのはお互いがプロだからだろう。お互いの胆力の強さには見習うべきところがありそうだ。


1998年のデビューシングル曲。ダブルミリオンを記録しました。彼女の登場はまさに衝撃的でした。今でもプロモーションビデオでの彼女の歌唱姿が目に焼き付いて離れません。声のオリジナリティも他に類を見ないものだったと改めて思います。ギターでの歌唱・演奏。斜め上からのカメラアングルが素晴らしく、この曲の序章を飾るにふさわしく感じます。そして歌い出しのワンコーラスのアカペラで、私はハッと息をのんだことを覚えています。出来栄えが飛び抜けています。サビの高音の声にもキレがあり、完成度がとてつもなく高く秀逸。

ご存知のとおりお母様は藤圭子さん。音楽プロデューサーであるお父様からの手紙を読む。出演できなくて・・・という内容だが、その文面からは、なかなか知己に富んだ方のようだ。


1994年のシングル曲。最大のヒット曲でダブルミリオンを記録しました。フジテレビ系ドラマ「若者のすべて」の主題曲。何年たっても飽きることのない、そして年を重ねた今の私に、聴くたびに新たな気づきをくれる、そんな楽曲です。このイントロが流れた瞬間、青春時代に気持ちが戻ってしまうのです。一貫して硬質で骨太な小田さんの声とギターが奏でる中で、舞台背景色とのコントラストが印象的に感じます。大サビでの歌唱姿を、この歌の世界観や壮大さを感じさせるような左右へのカメラワークで押さえているところが素敵です。完成度が秀逸。最初から最後まで「格好いい」小田さんの姿です。感動しました。



山下達郎さんから届いたという手紙を読む。出演できないが、自分の曲を歌ってくれることに感謝するという内容でした。
★この番組の冒頭に流れたTBSスタッフとの打ち合わせ映像の中で、返事をくれた達郎さんの手紙について...

出た(出演した)と同じくらい価値のある手紙だと思うんだよ

~番組内の小田さんのコメントを引用~

と語っていたのが甦ります。お二人の関係は、お二人にしか分からないものがあるのだと解釈しました。


  •  クリスマス・イブ(山下達郎)

1983年の山下達郎さんのシングル曲。1988年に鉄道会社のCMに起用されてからは、クリスマスソングの定番曲として日本中に浸透していると思います。今もなお愛され続け色褪せることはありません。ギターでの歌唱・演奏。クリアなハイトーンボイスが心地よく感じられます。満天の星空を感じさせるライティングは雰囲気充分。それを背に歌唱する姿を、斜め上からダウンしていくカメラワークで真正面からアップを捉えるアングルが心に残ります。丁寧に気持ちをこめて歌唱しているように見えました。

自作曲の歌唱・演奏


1980年のオフコースのシングル曲。ギターでの歌唱・演奏。イントロのサックスから既に気持ちが持っていかれました。頭上からの揺れながらのカメラワークが素敵。少し明るめのライティングが、楽曲に深遠な彩りを与えてくれていると思います。アレンジもまた秀逸。


1991年のソロのシングル曲。ドラマ「東京ラブストーリー」の主題曲で、ダブルミリオンを記録した大ヒット曲です。ギターでの歌唱・演奏。背景のミラーボールが華やかさを印象付けていると思います。斜め下から始まる寄りと引きのアングルが効果的で、私の心も高揚。安定した歌声と心地いいハイトーンが堪りません。

最後は、参加してくれたアーティストたちのレコーデイング風景とともに番組テーマ曲が流れ、黒のボードに白いペンで、アーティスト全員のサインと真ん中にはクリスマスの約束の文字。そして小田さんのラストコメント・・・

決して、この日のことは忘れません。今日はどうもありがとう!

~番組内の小田さんのコメントを引用~

「クリスマスの約束」の本質が凝縮されているのが、この第1回放送だと改めて思いました。ドキュメンタリー要素を含んだこの回は、一社会人の私にとっても考えさせられることが多かったと思います。決して感情的にならずに物事を進めていき、お互いが共有できるゴールを目指した小田さんサイドとTBSのスタッフさんサイドの努力。これを見ることができたことにより、私の拙い人生も少し変化していったのかもしれません。

2001年(第1回)放送分、2002年放送分、2003年放送分、2012年放送分、2013年放送分、2016年放送分、2017年放送分、2019年放送分を、コンテンツ配信サービス「Paravi」にて視聴することができると同時に、番組ホームページにおいても、各種情報が掲載されています。


クリスマスの約束2002

昨年の反響と今年の想い

第1回を映像で振り返りつつ、放送後に届いたというMr.Children桜井さんからの心のこもった手紙。内容がまた深い。白のニット帽と紺系のジャケットで登場。収録前にTBSスタッフさんからステージに臨む気持ちを聞かれ、

やっぱり、人は音楽ってものに対して、とっても絶対素直になれるんだと、それを信じてそんな音楽をやるんだっていう気持ちですかね

~番組内の小田さんのコメントを引用~

このコメントで今年は始まる。


  • この日のこと (未CD化)

こ番組を始めるにあたって小田さんが作った楽曲。ピアノでの歌唱・演奏。サビでの真っすぐで伸びのあるハイトーンが会場に響き渡るのと同時に、私の心の中に突き刺さってきます。左右からのピンスポに浮かび上がるピアノを弾く小田さんの姿は芸術的でさえあります。この年に発売されたアルバム「自己ベスト 」についてのトーク。

今年も一人で...


  • クリスマス・イブ(山下達郎)

1983年のシングル曲。2001年につづいて2回目。ギターでの歌唱・演奏。この番組のテーマのような楽曲ですから、聴くことができるのがとてもうれしいです。サビでの斜め上からのアングルと流れるようなカメラワークは、この番組ならではかと思います。そして真剣に一生懸命に歌唱・演奏する小田さんの、達郎さんへの想いが伝わって来るような気がするのです。


1979年のオフコースのシングル曲。ギターでの歌唱・演奏。何といってもアレンジが格好いい。青系のライティングにピンスポ。間奏のエレキのアレンジが秀逸です。大サビで少し遅れ気味にマイクに入るところが印象的。ラストのハモリパートをメイン的に歌唱するところは新鮮です。右斜め下から近づくカメラワークは、私の気分を盛り上げてくれます。


1973年のオフコースのシングル曲。ギターでの歌唱・演奏。オフコース初期の楽曲ですが、名曲です。落ち着いた時間が流れていく感じです。とても優しく歌唱していると思います。シンプルなライティングとカメラアングルが楽曲の世界観に寄り添っているような気さえします。
この楽曲の忌野清志郎さんとの思い出についてのトークは良い話。


  • ギプス (椎名林檎)

2000年のシングル曲。私の中ではミュージックビデオの印象が強く残っています。TBS系のCDTVを見ていたからでしょうか。当時彼女の登場も強烈だったと記憶しています。小田さんが林檎さんの楽曲を歌唱・演奏するという落差に驚愕したことを思い出します。サビからの、背後で回転するライティングが幻想的で不思議な感覚に陥ったことを思い出します。


  • 化粧 (中島みゆき)

1978年のアルバム「愛していると云ってくれ」の収録曲。この番組で初めて知った曲でした。小田さんの楽曲の多くは「僕、わたし」の世界感だと思うのですが、みゆきさん独特の女性ことばを小田さんが歌う姿に新鮮さを感じました。ピアノでの歌唱・演奏。ほとんどカット割りをせず、ゆったりとしたカメラワークでピアノ越しに小田さんに近づくアングルが魅力的です。そして声だけでなく表情でも歌唱しているように感じました。


  • Blowin' in the wind~風に吹かれて~ (ボブ・ディラン)

1963年のアルバム収録曲。後にシングルカット。2016年ノーベル文学賞を受賞した彼の代表曲のひとつかと思います。「クリスマスの約束」では初めての洋楽カバーでした。私は幼少期から洋楽にはほとんど関心がなく、邦楽で青春時代を過ごしました。だた、姉のラジカセから流れてくる洋楽を、聴くともなしに聴いていたせいでしょうか、タイトルや歌手名は知らなくともサビの部分だけは知っているという楽曲が多いことに、この番組のおかげで気づいたのです。ギターを奏でる小田さんの表情がとてもいいと思います。


  • 海を見ていた午後 (荒井由実)

1974年のユーミンさんのアルバム「MISSLIM」収録曲。ハイ・ファィ・セットなど他のアーティストたちにもカバーされていますが、ユーミンさんの独創性のある歌詞は、やはり魅力にあふれています。小田さんのサビのハイトーンが素晴らしい。


1977年のオフコースのシングル曲。ピアノでの歌唱・演奏。淡いライティングが効いています。間奏からのピアニカの旋律が寂寥感を醸し出し、小田さんの硬質な声とともに会場を包み込んでいく感じです。後半のベースが重厚感をあたえて心地いいです。小田さんのアップから徐々に離れていくカメラワークがとこか哀しげに見えてしまいました。

様々な楽曲と悪戦苦闘

苦戦しながら多くの曲にチャレンジする練習風景のVTR(少しずつだけ)では、間違えながらも楽しそうな小田さん。他の様々なジャンルのアーティストの曲に必死に取り組む姿勢が胸を打ちます。私も年を重ねてきて感じるのは、新しいものをマスターするためには、物凄いエネルギーが必要だということです。脱帽。(放送された練習風景の楽曲数は16曲ですが、ここでは割愛)


  • First Love (宇多田ヒカル)

1999年の大ヒット曲。800万枚超えのアルバム「First Love 」からのシングルカットです。ミュージックビデオでの印象が強く、表現者としての彼女の才能も垣間見ることができた事を記憶しています。練習風景の最後のVTRからステージに切り替わっての2コーラス目を歌唱する粋な演出です。当時見ていて、ハッと息をのんだことを思い出します。ピアノを弾く小田さんの表情を捉えるカメラアングルは抜群。


  • 小さな恋のうた (MONGOL800)

2001年のアルバム「MESSAGE」収録曲。シンプルな歌詞、軽快なリズムとテンポの良い楽曲で、バンドコーラスのみなさんも楽しそうなのが印象的です。随所にギターを弾く小田さんのアップを入れながらも、少し高めからの俯瞰的なアングルが、会場の一体感をより強く醸し出していて、私も見ながら歌っていたことを思い出します。そして私が若いころからのファンである加藤いづみさんのコーラスの声が心地よく大満足でした。
アルバム「自己ベスト」のCMのTVスポットについてのトーク。

ここからは少し余談ですが、若い頃オールナイトニッポンを月曜深夜に毎週聴いていました。加藤いづみさんが番組を卒業する際に、リスナーからの手紙全てに返信すると宣言した彼女。その返信の手紙を、私は今も大切に持っています。(全部で"3万枚"といづみさんはおっしゃっていましたので、届いたのは3年後くらいだったかな)この時ほど感動したことはありませんでした。大変なことだったと思います。そして当時のパーソナリティのユニット、オールナイトニッポン・パーソナリティーズが歌う「今、僕たちにできる事」はテープが擦り切れるほど聞きました。「ストップ・エイズ・キャンペーンソング」でメンバーが豪華すぎ。


  • 今日までそして明日から (吉田拓郎)

1971年のシングル曲。リアルタイムでは聞いたことがありませんでしたが、この番組を通じて小田さんが何度となく歌唱・演奏しているのを聴き、自分の好きな曲のひとつとなりました。私はどちらといえば、歌詞よりメロディーに魅かれて歌っていたような子供でした。しかしこの曲を聴いたときは、私が大人になったからか、「歌詞」というものが先に飛び込んできました。未だに良いメロデイーの曲を好きになっていると思いますが、歌詞を味わうことの醍醐味を教えてくれた曲として、私の中に残っていると思うのです。シンプルなギターでの歌唱・演奏。抑え気味のライティングが楽曲のメッセージを浮かび上がらせて心に響いてきました。真剣に丁寧に歌う姿からは、拓郎さんへの想いを感じました。
上述したように私の大好きな"加藤いづみさん。彼女の2008年のアルバム「favorite 」で、この「今日までそして明日から」をカバーされています。彼女の声は私にとって特別な宝物。


1979年のオフコースのシングル曲。今でもヒット曲集番組などで、この楽曲のミュージックビデオが流れることがありますが、やはり私的にはピアノのイメージが強いのです。しかしこのギターソロもなかなか味わい深く、サビのハイトーンはさすがの一言です。


ミスチル桜井さんからの手紙

第1回放送後に届いた桜井さんからの手紙。小田さんへの感謝の気持ちと出演できなかった理由、小田さんの音楽とのつながり、などが書かれた心のこもった真摯な内容。ちなみに手紙の日付は放送翌日になっていたと思います。放送後すぐに反応して手紙を書いている桜井さんの感性に驚きました。

もしこの手紙をもらっていなければ、今年ももしかして、またアーティスト達に手紙を書いていたかもしれないし、この手紙をもらってなかったら、この、今年のクリスマスの約束をやっていなかったかもしれないし、何度も今回はくじけそうになりましたけれども、どれだけこの手紙に励まされたか知りません

~番組内の小田さんのコメントを引用~

との小田さんのコメント。深い。桜井さんからの手紙が今年の番組作りに大きな影響を与えているのだと気付かされます。この手紙を受けて今年は、小田さんが手紙を書かなかった意味。そこに思いを馳せる私。。。


  •  HERO(Mr.Children)

2002年のシングル曲。はじめに聞いたのはCMだったでしょうか。桜井さんのメッセージ性の強い歌詞と、桜井さんの味のある高音が魅力的な楽曲です。ピアノでの歌唱・演奏。青白いライティングが冴えます。観客の隙間からのアングルに加え、ピアノ真上からゆっくり近づくカメラワークが斬新で私の心を深く揺さぶります。大サビでの硬めの高声が響き渡り感動でした。素敵の一言。


1982年のオフコースのシングル曲で、5人でのオフコースのラストシングル曲。武道館ラストコンサートの最終日。退場後に会場でファンのみんなが大合唱してくれたことに感動したという曲だ。今日も途中から観客が歌い出す。ギター片手に熱唱する小田さん。サビ、大サビともキーがとても高いですが、思い切り息を吸いシャウトする姿はパワーを感じます。右斜め上からダウンワークして小田さんを捉えるカメラワークは素敵。いくつかのインタビューで小田さんが語っていましたが、この楽曲と5人のオフコースとは強くリンクしているようです。私にとっても特別な楽曲。

そしてテンポの早い曲が続きます。力を振り絞って熱唱する姿に、私も鼓動の高鳴りを押さえることができませんでした。


  • ラブ・ストーリーは突然に

1991年のソロシングル曲。フジテレビ系ドラマ「東京ラブストーリー」の主題曲でダブルミリオンの大ヒット曲。ギターでの歌唱・演奏。パワフルさ全開で熱唱。何度聞いても名曲だと思いました。ステージ上を動き回る姿はアスリートのようです。格好いい。


1997年のソロシングル曲。TBS系ドラマ「最後の恋」の主題曲。中居正広さんと常盤貴子さんの主演でした。言葉数が多くテンポの速い楽曲ですが、硬質な高音を出し続け観客を引っ張っていく姿に感動しました。短いカットなのですが、小田さんの後ろから観客に向けたカメラアングルが印象に残りました。



2002年のソロシングル曲。フジテレビ系ドラマ「恋ノチカラ4巻セット [DVD] 」の主題曲。深津絵里さんと堤真一さんの主演。リアルタイムで見ていたので、ドラマのあらゆるシーンが想起されます。私のお気に入りの一曲です。サビ直前のアレンジがいい。真下から左右へスライドするカメラワークが秀逸。ピンスポと背景色とが見事にマッチしていてドラマさながらドキドキ感が沸いてきてしまいました。これまで練習してきた様々な曲のエッセンスが散りばめられているとのこと。小田さん自身、思い入れが強いようです。

そして、エンディングへ。。。

2000年のソロシングル曲。JRAのCMソングだったのを思い出します。CMでは競走馬のダイナミックな動きを大きく捉えたアングルだったと思います。ゆったりとした曲調のなかにあってもサビの突き抜けるような高音は魅力的です。コーラスもよく響いてきていました。


1980年のオフコースのシングル曲。イントロのサックスが強烈。気持ちを一段上へ持っていかれました。引いて寄り、寄っては引くカメラワークが高揚感を醸し出し、随所にアップを入れてこの楽曲の”勢い”をフルに魅せてくれています。背中越しから会場を映すアングルからは、会場の雰囲気が充分に伝わってきました。いい曲だと改めて思いました。


TBSスタッフさんから収録時間の長さ(3時間33分40秒!)を聞かされて一言。

もうあれだね、ガソリン切れてたね

~番組内の小田さんのコメントを引用~

普段のコンサートの同じかそれ以上の時間のステージ。これは体力のみならず、コンサートにはない、この番組のいくつもの要素をもパフォーマンスするのわけですから、相当しんどかったのではと推測してしまいます。しかしそれでもやり通す小田さんは凄いと思うのです。エンドロールでは、小田さんが歌う、尾崎豊さんの「I LOVE YOU」が聴こえてきました。


2001年(第1回)放送分、2002年放送分、2003年放送分、2012年放送分、2013年放送分、2016年放送分、2017年放送分、2019年放送分を、コンテンツ配信サービス「Paravi」にて視聴することができると同時に、番組ホームページにおいても、各種情報が掲載されています。


クリスマスの約束2003

今年も一人で...

グレーのニット帽と黒のジャケットで登場。


2003年のシングル曲。トリプルミリオンを記録した大ヒット曲です。初めて聴いたのは会社帰りに寄ったCDショップだったように思います。店内に流れていて店員さんに尋ねた記憶が思い起こされます。出だしのピアノの音色に心を掴まれました。ピアノ越しからのカメラアングル、落ち着いた照明が、静かな中に上品さがにじみ出るのを感じます。小田さんが優しく歌唱・演奏したこの楽曲は、完成度も高く、また番組史上屈指のカメラワークだと私は思っています。


  • もらい泣き (一青窈)

2002年のデビューシングル曲。どこで初めて聴いたのかは思い出せませんが、当時はCDTVを毎週観ていたので、そこかもしれません。彼女のオリジナリティ溢れる歌唱に引き込まれたような感じでした。ピアノを弾く小田さんをピンスポが照らし、異空間に誘われるような気さえしました。そして小田さんをピアノ左から捉えるアングルが、奥行き感を強く感じさせ楽曲の広がりを想起させるには充分なカメラワークでした。私の好きなカットです。


1982年のオフコースのシングル曲。ピアノでの歌唱・演奏。切れ味鋭い硬質な高音が耳に心地いい。あたかも魂が歌唱しているようです。一本のピンスポに照らされ浮かび上がる姿は芸術的。メトロノームのようなストリングスの音色が効いています。ピアノを回り込みながらのカメラワークが印象的でした。5人のオフコース最後のコンサートの模様が収められている「 Off Course 1982・6・30 武道館コンサート [DVD] 」の中で、この楽曲の歌唱中、小田さんが感極まり歌えなくなるシーンを思い出さずにはいられません。


  • クリスマス・イブ (山下達郎)

1983年のシングル曲。2001年、2002年に続き、3回目のギターでの歌唱・演奏。3回目ゆえの安定感が出てきたように思います。揺れながら左右へスライドしていくカメラワークが格好いいです。楽曲自体のクオリティが高いせいか、違和感などはなく、小田さんもごく自然に歌唱しているように見えるのは私だけでしょうか。


  • 恋 (松山千春)

1980年の松山千春さんのヒット曲。イントロの小田さんのピアノですでに泣けてきます。たそがれ色を背にグランドピアノと小田さんの色彩表現が見事です。女性ことばの歌詞を無理なく歌う小田さんは、女性アーティストのバラードと相性がいいのかもしれないと思うほどに、魅力的に感じます。ピアノ正面から近づき離れていくカメラワークは、寄せては返す波のように、感情の揺れが伝わってきました。

3年目にして初めてのゲストは4組

ゆず(北川悠仁さん岩沢厚治さん)のお二人と。番組初のゲスト。


  • 夏色 (ゆず)

1998年のデビュー曲。3人とも椅子に腰かけギターでの歌唱・演奏。ゆずの二人は楽しそうですが、小田さんは割と一生懸命な感じに見えます。小田さんパートの直前に合いの手を入れる北川さんはお茶目です。岩沢さんの高音も若々しく綺麗です。三人を映す左右に滑りながらのカメラワークは、ワクワク感を醸し出しており楽しさ満載でした。
路上ライブ時代に集まった人数に驚愕する小田さん。


  • クリスマスの約束 (ゆずおだ)

「クリスマスの約束」というタイトルでした。のちにユニット名「ゆずおだ」として期間限定発売されました。一緒に曲を作ってみんなにプレゼントしたいという小田さんの提案に賛成した二人。3人でのギターでの歌唱・演奏。北川さんの伸びのある声に低めのハモリの小田さん。静かなアレンジですが、間奏から入るアコーディオンの音色がうまく雰囲気を作っている感じがします。サビでの小田さんへの直線的な寄りのカメラワークが印象的でした。


  • 中央線 (THE BOOM)

1996年のシングル曲。作詞作曲は宮沢和史さん。この楽曲は矢野顕子さんもカバーしていて、そのバージョンでの歌唱・演奏です。2006年の矢野さんのアルバム「 はじめてのやのあきこ 」に収録。寡聞にして存じ上げなかったのですが、とても雰囲気のある楽曲です。ギターでの小田さんの静かな歌唱が醸し出す独特の浮遊感が、味わい深かったです。バンドコーラスも洒脱です。
私の大好きな"加藤いづみ"さん。この番組のテーマ曲「この日のこと」にも参加されているのですが、いづみさんも2008年のアルバム「 favorite 」で、この「中央線」をカバーされています。2002年のところで詳しく書いたので省略しますが、彼女の声は私にとって特別な宝物なのです。

2組目は、財津和夫さん。


"どんな曲が好きか"というアンケートをアーティストたちに実施したという小田さん。その中から様々な曲を練習しているVTR。(少しずつだけ、放送された練習風景は10曲ですが、ここでは割愛)

最後の自分の曲で、半ばやけ気味に歌う姿は可笑しみがある。


1974年のチューリップのシングル曲。作詞作曲は財津和夫さん。スタージ前で歌う財津さんと後ろでピアノを弾きコーラスする小田さんのアングルが素晴らしい。財津さんの伸びやかなサビの高音に、どこか哀愁を感じました。財津さんの高音も綺麗。しんみりと聴き入りました。重厚感をも感じさせる名作かつ名曲。財津和夫さんとの掛け合いはまるで漫才のように楽しいです。
そのアンケートで最も支持が多かったというこの楽曲。素直に嬉しいと財津さん。

3組目は、スターダスト・レビューの根本要さん。


1993年のアルバム「SOLA」収録曲。その後シングルカット。シンプルなライティングが素敵な空間を作り出しています。悲しげな歌詞とメロディーライン。哀愁のある要さんの切ない声に、硬質な小田さんのハモリが鮮烈です。コラボだからこその二人を、遠近法的アングルで押さえるカメラワークが私の心を揺さぶりました。要さんの歌唱力は抜群。
出て来た瞬間からしゃべり倒す要さん。緊張している要さんをリラックスさせるために、持ち歌の「 今夜だけきっと 」を小田さんとワンコーラスアカペラ。粋な計らい。


最も票数の多かったという楽曲。スピッツのボーカルの草野正宗さんも高い声が魅力的なシンガーです。私もカラオケで何度も挑戦していましたが、なかなか難しいです。ギターを弾きながら、少年のような表情で楽しそうに歌う小田さんの姿が印象的です。サビ直前の仕草をちゃんと捉えているカメラスタッフに感謝。

4組目は、Mr.Children桜井和寿さん。


第1回に手紙を書いた7人のうちの一人がMr.Childrenの桜井和寿さん。ここまで出演した、ゆずさん、根本さん、財津さんには手紙は書いていない。つまり桜井さんが手紙に応えてくれた最初のゲスト。

最初の打ち合わせは、どこかぎこちなさがある。番組にエンターテイメントを少なからず求める小田さん、こういう番組だからこそメッセージソングをやりたいという桜井さん。Mr.Childrenの「ダガタメ」という楽曲だ。お互いの気持ちを素直にぶつけ合う。二人で音を出してみる。徐々に気持ちが近づいていく。

ここで、「タガタメ」の冒頭に「言葉にできない」をくっつけ、小田さんの曲から始めてはどうか提案をする桜井さん。私は、まさにこの瞬間が第1回からたどり着いた場所だったと思う。より深く考え相手を理解しようとする。やはり桜井さんは只者ではない。通しのリハ直後の、一瞬目を閉じ満足そうな何とも言えない小田さんの表情がすべてを語っている気がしました。


  • 言葉にできない~ダガタメ~HERO

「言葉にできない」のサビの一節から始まり、2004年のアルバム「   シフクノオト」に収録されている「タガタメ」へ、そして2002年のシングル「HERO」へと繋げていく異色の構成です。楽曲の融合。桜井さんの想いが込められている様子が流されていましたが、こうしたアイデアが出てくる桜井さんに脱帽しました。ギターの桜井さんにピアノの小田さん。桜井さんのアーティストとしての表現力爆発といった感じです。この楽曲を抑え気味の低音部で支える小田さんの凄さに感動。そして小田さんのピアノ越しでギターを弾く桜井さんのカメラアングル、何故か泣けてきました。素晴らしいステージで、心が震えました。

今後の桜井さんについて小田さんは...

これから若いアーティスト、いっぱいいますけれども、さらに素敵な突き刺さってくるような歌を書いて欲しいと、書き続けてほしいと期待しています、まっ、桜井くんは間違いなく書き続けるでしょう

~番組内の小田さんのコメントを引用~

と、満足そうな表情が印象に残りました。

今年の締めに向かって


1981年のシングル曲。出だしのワンコーラスを観客のスナッピングとともに歌うアカペラは秀逸です。小田さんの硬質な声が終わりまで響き渡り感動しました。間奏のサックスが効いてます。斜め上からダウンしアップをおさえるカメラワーク、離れながらも俯瞰的に会場全体を捉えるアングル、大サビでの一段上がる硬質な小田さんの声、すべてに脱帽でした。


2002年のソロシングル曲。フジテレビ系ドラマ「恋ノチカラ4巻セット [DVD]」の主題曲。楽曲そのものが輝いています。サビからの近づき遠ざかっていくカメラワークがお洒落。小田さんの声がまさにキラキラしている感じです。エンドロールでは、レコーディングに参加したアーティストたちが歌う「この日のこと」が映像とともに流れました。

3年目にして、初めてゲストアーティストを迎えての「クリスマスの約束」。感動しました。と同時に考えさせられるのは、第1回に書いた7通の手紙。そして手紙を書いていない財津さんや根本さんの出演。このことが意味しているもの。小田さんの7組のアーティストへの想い。桜井さんの出演。私なりの解釈があるにはあるのですが、それはそっと胸に仕舞っておくことにしたいと思います。

2001年(第1回)放送分、2002年放送分、2003年放送分、2012年放送分、2013年放送分、2016年放送分、2017年放送分、2019年放送分を、コンテンツ配信サービス「Paravi」にて視聴することができると同時に、番組ホームページにおいても、各種情報が掲載されています。


クリスマスの約束2005

ツアーが「クリスマスの約束」にやってきた

ツアー"大好きな君に"を行った今年。そのツアーをこの番組に持ってきた形で進行。まず、この年のコンサートツアーの「ご当地紀行」part1(放送されたのは8カ所ですが、ここでは割愛)。
この年発売されたアルバム「 そうかな」は全11曲すべてがタイアップ曲だった。

クリーム色のYシャツ姿で登場。


2004年のソロシングル曲。TBS系ドラマ「それは、突然、嵐のように・・・」の主題曲。この年のアルバム「そうかな」にも収録されています。ギターでの歌唱・演奏。サビでのハイトーンはさすが。コーラスもとても綺麗でした。


  • ラブ・ストーリーは突然に

1991年のソロシングル曲。いきなり会場の中に走って飛び込んでいく小田さん。走り回る姿はまさにアスリートそのもの。ライブの醍醐味を感じました。照明さんやカメラさんもよく捉えているなぁと感心ながら見ていました。ミラーボールとピンスポが高揚感を抱かせるには充分でした。


  • さよなら

1979年のオフコースのシングル曲。ギターでの歌唱・演奏。サビでのシャウトが響き渡ります。一段上がる声の力強さも魅力のひとつかもしれません。

秀逸な洋楽カバー


1970年のビートルズのシングル曲。このピアノソロは秀逸。心に深く残りました。前年の「風のようにうたが流れていた2004」でも歌唱・演奏していましたが、完成度がとてつもなく高く感動。不朽の名曲。


1975年のオフコースのシングル曲。始まりのイントロからウキウキしてきます。好きな楽曲なのですが、演奏回数は少なめの印象です。

コンサートツアーのゲストのみなさんの総集編。土地土地の会場に、いろんな人がゲストに来た。(7組の映像が放送されましたが、ここでは割愛)

中でも名古屋でのライブには、旧友の星野仙一さんが登場。同い年で若い頃から親交が深い。「うらやましいなぁ、まだこいつ現役でやってるよと」というようなコメント。何かのトーク番組でビールを飲みながら二人で話をしているのを見た記憶があるのだが、細かく思い出せない。あとは、財津和夫さんが来た野外ライブ。チューリップの名曲「青春の影」を小田さんがキーボードを弾きながら、歌詞を財津さんへの感謝の言葉に変えて歌っていた。そして横に立ち歌う財津さん。微笑ましい光景。そんな関係性の仲間を持ちたいと私も思う。

讃美歌を歌唱。そしてジローズの名曲。

  • 神の御子は今宵しも (讃美歌)
  • 戦争を知らない子供たち (ジローズ)

1980年のオフコースのシングル曲。大ヒット曲「さよなら」の次のシングルでしたが、子供だった私には歌詞の内容を深くは理解していなかったように思います。今でも若いアーティストたちに歌い継がれているのは、それだけこの楽曲に"力"があるのだと思っています。


2005年のソロシングル曲。アルバム「そうかな」にも収録。「言葉にできない」につづく生命保険会社のCMソングとしてお馴染みだと思います。名曲。

この年のコンサートツアーの「ご当地紀行」part2(放送されたのは13カ所ですが、ここでは割愛)。


  • Yes-No

1980年のオフコースのシングル曲。この楽曲はテンポが良く、サビの歌詞も強烈で印象に残ります。会場の盛り上がりを増幅させる力があるように感じます。


2002年のソロシングル曲。フジテレビ系ドラマ「恋ノチカラ4巻セット [DVD]」の主題曲。マイクを両手で握りサビを熱唱する姿の熱量が膨大に感じます。鉄琴のアレンジが印象的なこの楽曲。花道を歩き回る姿が似合っています。


  • YES-YES-YES

1982年のオフコースのシングル曲。やはり5人のオフコース最後の武道館コンサートを想起させるこの楽曲。ピンスポに浮かび上がるギターを弾く小田さんの姿にはこみ上げてくるものがあります。汗だくになりながらも、サビ、大サビとも突き抜ける高音をシャウトする姿は格好いいの一言。


2005年のアルバム「そうかな」に収録。テレビ東京系の「ワールドビジネスサテライト」の2003年のテーマ曲でした。バックに流れる世相的映像がこの楽曲の歌詞にリンクしてくる感じでした。ニュース番組のテーマ曲だからこそでしょうか。途中から小田さんを取り囲むように登場してきた少年少女合唱団の澄み切った歌声、素直な表情が印象的。重層的に聴こえてくる歌声と最後は手拍子に変える子供たちは可愛いい。


  • 言葉にできない

1982年のオフコースのシングル曲。ピアノでの歌唱・演奏。生命保険会社のCMソング。サビでは硬質な高音が響いています。引き気味の上からのアングルでピアノを弾く姿を捉えるカメラワークが素晴らしく感じます。真正面から近づくアングルは斬新。ピンスポの光の道が幻想的でもあります。

あの人が登場


  • 夜空ノムコウ (SMAP)

1998年のシングル曲。白のニット帽にジーンズ姿で現れた中居さん。とても緊張している様子。曲あたまのイントロでギターを間違える小田さんに素早く突っ込みを入れる中居さんはさすが。中居正広さんとコラボが実現したことに感激したことを覚えています。普段から自らの歌唱力について語っておられますが、中居さんらしさが良く出ていました。気持ちをこめて丁寧に歌唱する姿は凛々しくもあります。小田さんのギター伴奏と歌唱も、中居さんに寄り添っている感じがして、暖かいステージだったと思います。


2005年のアルバム「そうかな」に収録。鉄道会社や食品メーカーのCMソングとしても流れていました。このツアータイトルにもなっている楽曲。ピアノでの歌唱・演奏。ピンスポとピアノと小田さんの構図が芸術的。サビでのアップのアングルもグッとくるものがあります。


2005年のソロシングル曲。アルバム「そうかな」にも収録。生命保険会社のCMソングとしてもお馴染み。観客と大合唱している光景は、会場の一体感が画面を通してビシビシ伝わってきました。ゆっくり歩きながら手を振る小田さん。

この年はツアーのスケジュールが厳しく、番組のテーマや構成に時間を割くことができなかったようで、ツアー公演の内容を主軸に置いての放送となりました。ツアーの雰囲気を味わえたかも。


クリスマスの約束2006

少し上が膨らんだ茶色のニット帽が可愛らしい。茶系のジャケットで登場。


  • 言葉にできない

1982年のオフコースのシングル曲。ピアノでの歌唱・演奏。仄かな青白い背景。少し上からダウンワークし真正面に回り込むカメラワーク、サビで大きく離れていくアングルが秀逸。シャウトする小田さんの表情が何とも言えません。ストリングスの音色が琴線に触れます。最後の伸びのあるハイトーンが永遠に続いていくような錯覚に陥りました。感涙。

カバー歌唱・演奏


  • 粉雪 (レミオロメン)

2005年のシングル曲。ギターでの歌唱・演奏。サビでの切り裂くような硬質な高音の歌唱は、小田さんの真骨頂だと改めて実感します。とてつもなく高い完成度に感動を覚えました。頭上のミラーボールがまるで満月のように幻想的です。そしてサビでは遠目からのアングルから近づくカメラワーク、大サビでは一瞬、ギターを弾く小田さんの後ろから、会場を見渡すアングルがありましたが、そのカットに強く惹かれたのを覚えています。


1991年のアルバム「十七歳の地図」からのシングルカット曲。若くして夭折しましたが、10代のカリスマと呼ばれていました。彼の個性的な歌唱と若者の心情を代弁するかのような歌詞は唯一無二かもしれません。ピアノでの歌唱・演奏。この年の音響の状態はちょっとずば抜けている思います。奇をてらわないシンプルなカメラワークが光っています。大サビでの強烈なハイトーンと切ない表情。一本のピンスポがピアノを弾く小田さんの姿を、若干遠目から捉えるこのカメラワークのセンスに感服しました。

初登場


  • SAKURA (いきものがかり)

2006年のデビューシングル曲。水野良樹さん山下穂尊さん吉岡聖恵さんの3人バンドで、初めて聴いたのはCMだったと思います。印象に残るサビ。小田さんのピアノから3人へとズームしていくカメラワーク、明るすぎないライティングがいいです。聖恵さんは声量が無尽蔵のようで凄いです。キーを下げずに2コーラス目を歌い出す小田さんはさすがの一言です。また、聖恵さんの声量にかき消されず安定したハモリを入れるパートは、一見地味に聴こえますが、確実に調和していると感じます。
結成したころのトークなどを展開。

チャリティーについて

続いてはBank Bandの楽曲。Mr.Childrenの桜井和寿さんの出演ではなく、松たか子さんとの共演ですが、あえてコラボと呼ばせて頂きたいと思っています。


  • to U (Bank Band)

「Bank Band」は、プロデューサー小林武史さん、Mr.Childrenの桜井和寿さんらが設立した「ap bank」の活動のために結成されたスーパーバンドです。2006年の第1作目のシングル曲。ボランティアに真正面から取り組む姿勢に、私はいつも頭が下がる思いをしています。この楽曲のB面にはオフコースの名曲「生まれ来る子供たちのために」のカバーが収録されています。
小田さんは、2006年ap bank fes2006に参加していました。
今回はゲストの松たか子さんの歌唱と小田さんのピアノでの歌唱・演奏。松さんは本質的には役者さんなのだとの思いを強く持ちました。ごく自然に歌詞に気持ちをのせてきます。上下赤の衣装と背景の黄緑系の色彩のコントラストが絶妙です。サビでの松さんへフォーカスしたアングルは素晴らしいです。小田さんのハモリアレンジも控え気味ながらも素敵にリンクしていると感じました。

待ち望んでいた人...


1970年のデビューシングル曲。私的には1980年のCMソング「いまのキミはピカピカに光って」の印象が強烈なのですが、この曲をこの番組で初めて聴いた時の衝撃は忘れることができません。暗闇の中のピンスポが効果的です。メロディーも素晴らしいですが、まず歌詞が私の中に飛び込んできました。味のある斉藤さんの声に、硬質な声の小田さんのハモリアレンジが格好いいです。大サビで真横からの二人のアップを一つの構図に収めるこのアングル、チラッと小田さんを見る斉藤さんの表情が素敵。秀逸です。素晴らしいの一言。


  •  グッド・タイム・ミュージック (斉藤哲夫)

1974年のシングル曲。寡聞にして知らなかったのですが、聴いてみてしばらくの間は、頭の中でサビのパートがずっと流れていたように思います。ユニークでお洒落なテンポのいい楽曲というのが感想です。ギター弾く斉藤さんに、ピアノを弾く小田さん。お二人の声がマッチしています。バンドコーラスのクオリティも高く素敵です。熱唱する斉藤さんを支えるかの如く、丁寧にコーラスを歌唱し続ける小田さんの姿に感動でした。独特のメロディーラインが格好いい。ステージ後ろからの、左に小田さん右に斉藤さんのカメラアングルが絵になります。哀愁を帯びた名曲。私の中に「ザ・シンガーソングライター」というイメージが焼き付きました。お二人ともお互いを尊敬しあっている様子がありありと伝わってきました。
歌唱した2曲とCMソングともに「プラチナムベスト 斉藤哲夫 ライフタイム・コレクション」に収録。

いつか共演したいと思っていたという小田さん。演奏後のコメント...

素晴らしいね

~番組内の小田さんのコメントを引用~

短かかったのですが、ふたりの会話が心に染み入りました。

初登場


  • 僕らなら (小田和正×スキマスイッチ)

大橋卓弥さん常田真太郎さんの二人組バンド。「僕らなら」というタイトルです。大橋さんの伸びのある艶やかな歌声と小田さんの優しくも硬めの声とのハーモニーが心地いいです。大サビからの一段上に上がっての小田さんの声は強烈です。真横から抑えるカメラアングルもスタッフのセンスを感じました。
曲作りの風景は見応えがありました。それにしても常田さんの歌詞の書くスピードの速さは凄すぎです。


2005年のシングル曲。初めのイントロですでに楽曲に引き込まれていました。テンポが早く言葉数が多いこの曲を、息継ぎしながら一生懸命頑張って歌唱する小田さんは、それでも楽しそうに見えます。このとき大橋さんのボーカルとしての力強さを私は認識しました。随所に3人のアップのアングルを入れながらも、遠くからの会場全体のアングル、そして小田さんと大橋さんの表情を真横から捉えるカメラワークが洒脱です。盛り上がりの熱気が強く伝わって来た感じで楽しかったです。

「風のようにうたが流れていた2004」で歌唱・演奏した洋楽曲の映像(全13曲ですが、ここでは割愛)。

メッセージ


1993年のソロアルバム「my home town」のタイトル曲。保険会社のCMソングでもありました。ピンスポに照らされ浮かび上がる姿が心に染みてきました。途中から英語詞での歌唱はお洒落。映し出されたアメリカでの映像も味わい深いものがあります。


  • 伝えたいことがあるんだ

1997年のソロシングル曲。TBS系ドラマ「最後の恋」の主題曲。イントロのキーボードから惹き込まれていきました。テンポが速い楽曲なので、自然と盛り上がってきます。少し速めの左右へのカメラワークが格好いい。斜め上から徐々に近づくアングルはこの番組のエッセンスとリンクしているように感じます。安定して高音を歌唱し続ける力量はさすがの一言です。サックスのアレンジが洒脱。


2006年のシングル曲。作詞作曲は小田和正さん。KAT-TUNのオリジナル曲も若者らしく、とてもお洒落です。そしてこの小田さんのセルフカバーバージョンもまた秀逸です。出だしと間奏のエレキのアレンジがオフコース時代の楽曲を彷彿とさせます。硬めの高音に加えて、いくつもの経験を重ねてきた小田さんならではの重みも感じる歌唱に感動。抑えめのライティングが素敵です。サビから遠景で捉え出し、小田さんと背後の大型スクリーンに映し出される小田さんの澄み切った表情とのリンクが印象的な構図でした。


2011年のソロアルバム「どーも 」の収録曲。フジテレビ系ドラマ「それでも、生きてゆく」の主題曲。2019年10月から放送開始されたTBS系ドキュメンタリー「東京の空」のテーマソングでもあります。新しいこの番組のテーマ曲になっています。ピアノ弾き語り。低音・高音が自在で抑揚の効いた傑作だと思いました。ピアノを弾く小田さんの左横下からのアングルはオフコース時代のそれを思い起こさせます。聴けば聴くほど味が出てくるような感じがします。大サビで一段上がる硬質な高音は、上品さの中にも強いメッセージを放っている感じがします。遠目からのアングルもいいです。シンプルな白めのライティングが素敵。

番組の最後に語った斉藤哲夫さんについて。

素晴らしかったね、やったぁと思ったね、よっしゃーていう、だから、俺の音楽やってきてよかったっていう一言よりも、若いやつに、あいつの一言を若いミュージシャンに聞かせたいっていう...

~番組内の小田さんのコメントを引用~

斉藤さんへの思いが凝縮されている気がします。斉藤さんへの想いは強い。お互いがお互いをリスペクトしている姿に感銘を受けました。終演後の楽屋に、奥様とお嬢様を連れて小田さんに挨拶しにきた斉藤さん。誠実さがにじみ出ているように感じました。そして、なぜだろう、とても暖かい感じがしました。今年はいろいろな"メッセージ"を取り上げていたんだと思います。エンドロールでは、斉藤哲夫さんが歌う「グッド・タイム・ミュージック」が流れていました。


次は、2007年~2011年についてです。